外国人雇用歴26年の成功事例に学ぶ

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本日は当社社長の伊藤が、座間にある赤原製作所の赤原社長に、外国人雇用におけるトラブルやのヒントを御教授していただきにまいりました。既に赤原社長からは、従業員の大半が外国人の方であるとお聞きしておりました。そして外国人の方が会社にとって大きな戦力になっているとお聞きしておりました。そうは言いながらも外国人を雇用しているのだから、きっとお困りのこともたくさんあるに違いないと、先入観の下、取材をさせて頂いたのですが…

【伊藤】赤原社長、本日はよろしくお願いいたします。先日、立ち話ではありましたが、ほんの少しだけお話しさせていただきましたように、外国人労働者を雇用されている企業の方に、外国人を雇用するにあたって大変だったこととか、良かったこととかの取材インタビューをさせていただきたく参上いたしました。

まあその先に少しだけスケベ心がありまして、弊社が今積極的に販売している外国人労働者向けの「社員教育マニュアルビデオ」や、「労働災害防止ビデオ」のサンプル動画を作成させていただきたくて…(笑)

【赤原社長】具体的には、どんなイメージの動画を作成されたいのですか?

【伊藤】このイメージが合っているのかどうか少々不安ではありますが、たとえば御社は鉄板の曲げ加工を得意とされていると聞いています。そんな会社に採用されて働き始めた外国人に対して、

「作業服のボタンはすべて掛けておいてください。また袖口のほつれ等がないか、必ず確認してください。ちょっとした油断が、衣服の巻き込み事故等を招きます」

「プレスブレーキ等に大きな鉄板を二人で通す際は、必ず声をかけあいタイミングを合わせてから実施してください」

といった基本を教える教育ビデオや安全マニュアルを、ベトナム語やポルトガル語、中国語等の現地語で作成させていただくイメージです。そこには直接赤原社長が出てきて日本語で指導し、それを外国語のナレーションで吹き替えたり、外国語の字幕を付けたり。または作業服を着た社員やプレスブレーキの前、二人の社員が鉄板を入れようとしている静止画をスライドショーにするとか、オリジナルのイラストを作成させていただき、外国語で説明させていただくとか、様々、リクエストにお応えして作成しております。

とにかく書面で渡したり、言葉で伝えたり、OJTで指導したり、こうした方法では日本人同士であっても通じないことがあるはずで、その部分を『まず動画を見せて頭に焼き付けてしまおう』という薦めです。この安全マニュアルやたとえば5Sを浸透させるビデオ、それから経営指針書を外国語にして動画化することとかを、多言語翻訳会社である当社が、どこよりも安く、正確に、スピーディーに制作させていただこうというのが我々の企みです。

【赤原社長】それはすごくいいですね。必要としている会社、たくさんありそうですね。

【伊藤】昨日も自動車整備や板金修理を営んでいる会社の社長さんと話をしている際、「自動車整備の現場でも、外国人の実習生受入が加速しそうですね」と投げかけたら、「当社ではもう7年も前からフィリピン人の実習生を受け入れています」と教えてもらいました。

外国人実習生を受け入れて、どんな問題が生じているかと問いかけてみたら、「実務上のことよりも、彼ら外国人は人が朝礼で話しかけていたりしても、あっち向いたりこっち向いたりで、基本的に聞く態度がなっていない。そんなところで困っている」と回答をいただきました。

おそらく、外国人実習生や外国人労働者を雇用している、または雇用しようとしている企業の悩みは、

①どこの現場でも共通すること

②その現場の事情や、社長、現場長の意向を折り込んだ特殊なこと

の二つに分かれると思います。その両方に対応しています。

【伊藤】なんだか一人で喋り続けてしまいましたね。申し訳ありません。ところで赤原社長のところには何人くらいの外国人の方が働いているのですか?

【赤原社長】厳密に言うと、一番古い外国人の方は26年当社で働いています。ざっくり言うと、当社は私を含めて50名位の会社ですが、その7割が外国の方です。その外国人の社員のうち25名位が日系のブラジル人の方、その他は、アジアなら、ベトナムだ、バングラディッシュだ、フィリピンだ、アフリカならタンザニアだ、マリ共和国だ、南米ならペルーとかがいます。その中で20年以上勤めている外国人が10人弱はいます。10年以上20年未満も10人弱はいます。

彼ら、外国人社員は、日本人と同じくローンを組んで家を建てています。そして先代の社長である父がよく、「社員がローンを組んで家を建ててくれるということは会社を信頼してくれているということ。それがとても嬉しい」と口にしています。

【伊藤】なぜブラジルの日系人がそんなに多いのですか?

【赤原社長】何でこの日系人が多いかと言いますと、1990年6月の「入国管理および難民認定法」の緩和で、日系3世までには簡単に就労資格が与えられるようになったことがきっかけだと聞いています。

26年前に初めて外国人を採用した後、彼らはどんどんと頭角をあらわし、会社にとってなくてはならない存在へと変貌していきました。一方、当時はバブルの真っ盛りでろくな日本人はいなかったとのことです。

その後、彼ら日系人が家族や友人を呼びよせ、段々と今の姿が形成されていったのです。

【伊藤】御社の外国人社員の特徴って何かありますか?

【赤原社長】彼等、本当に良く働いてくれています。彼らのお陰で今の会社があると言っても過言じゃないくらいです。

でも一つだけ、最近外国人を雇用するようになった会社との大きな違いがあるとすれば、当社では、その外国人社員に対して、日本人社員とまったく差別することなく、この近辺の工場の平均水準よりも高い給料を払っている点かな。もちろん外国人たちも全員正社員として雇用しています。

【伊藤】外国人の社員の方を雇用していて苦労されている点はありませんか?多分赤原社長の会社はあんまり無さそうですが、でもこの苦労の部分がないとブログっぽくならなくて…(笑)。

【赤原社長】当社の方針として、読み書きはできなくても最低限の日本語会話ができることを条件として採用しています。それでも、今でも「言った、言わない」のトラブルはありますね。

ですからなるべく紙で残せと言っていますが、その辺はマンパワーで解決してしまっている感じです。それも何とかお客様にご迷惑かけないレベルでやっています。

でもやっぱり、あんまり苦労はないかな。日本の方でも、結構とんでもない輩がいるじゃないですか。それに比べたら外国人の社員は素直でいいかなってむしろ感じています。

今はブラジル人だとか、ベトナム人だとか、そんなことを日常の中で感じたことはほとんどなくて。たまたま後から「そういえばお前ブラジルだったな」とか、「そういえばお前ベトナムだったな」みたいにふと気付く感じです。たまたま7割が外国人だったな、程度です。

【伊藤】外国人社員だから生じてしまった労働災害といったものもないですか?

【赤原社長】工場ですからまったく労働災害がゼロではありません。しかしながら、それが言葉の問題であるとか、外国人であるからとかでの労働災害はほとんどないと思っています。ただ、ちゃんと指導していれば起きなかった労災とかもある気がするので、それも言葉や文化の違いから来てしまっているのかもしれませんが。反省です。

【伊藤】なんだか御社には当社の提供する外国語動画は売れそうもありませんね(笑)。

他に何か、御社ならではの特徴ってありませんか?もちろん外国人の社員を雇用しているにあたって。

【赤原社長】当社は年末、29日が最終日なのですが、このときはお昼で仕事終わって、夕方から、この工場内で大忘年会をやっています。その際は社員さんのご家族や、業者さんや、地元の自治会の方たちも呼んで総勢150人くらいの一大パーティーになります。彼らのご家族も、それぞれの国の料理を持ち寄ったりして、この時はラテン系の血が騒ぐのか、飲めや、歌えや、踊れやの大騒ぎになります。

この他に、春はお花見、夏は暑気払いと、年3回、大宴会をやっています。このパーティーも、ラテン系の方たちがいるから盛り上がり、だからこそ続けていられるのだと思っています。今、日本人だと歓送迎会とかにも来なかったり、白けた社員が多いっていうじゃないですか。それに比べるといいかなって思っています。

【伊藤】この前も、中小企業家同友会の横浜支部例会のグループ討論で話題になったのですが、最近の若者は飲み会で酒を飲まない。途中で帰っちゃう。白けている。だから飲みにケーションができないって嘆いていた社長さんがいました。私も「時代は変ったな」って思って、不本意ながら受け入れようとしている一人なのでうらやましい限りです。

【赤原社長】それじゃうちは雇いませんね(笑)。まあそれは冗談ですが。とにかくうちの社員は明るいですかね。

【伊藤】最初の段階で言葉があんまりできない人も入ってくることもあるのですか?

【赤原社長】うちはハローワークに求人出すのですが、そして面接は私と工場長が実施します。工場長は日系ブラジル人の社内での面倒見役的ボスです。その際に、仕事の経験とかはあんまり気にしてはいないのですが、やっぱりある程度話せないとまずいよねと合意していて、「ある程度日本語が話せる人」という条件を付けています。

実は先日、社員の知り合いということで、一人、あんまり日本語が話せない社員を採用したのですが、その社員も周りにポルトガル語で指導を受けながらなんとかやっています。でも彼は人柄もいい奴で、仕事も熱心に頑張っていますので特に問題はありません。

【伊藤】会社の公用語は全部日本語ですか?

【赤原社長】すべて日本語です。掲示板とかもすべて日本語です。逆にわからないことがあったら、とにかく聞けと教育しています。

【伊藤】外国人社員の定着率はどうですか?

【赤原社長】日本人も含めた全体で、平均勤続年数は12.8年です。まあこれはまだピンピンしていますが、勤続50年のうちの父を入れての平均ですが、外国人の平均勤続年数も10年は超えていると思います。まあまあいい方だと思っています。

まだまだですが、私としてはこの界隈の会社よりはいい給料を出したいと思っていますし、儲かったらたくさん賞与を出してあげたいと思っています。

【中村】まったく新しい国籍、たとえばタイ人とかを採用してしまうと、日本語とか文化とかで馴染まない可能性もあるじゃないですか。その辺はいかがですか?

【赤原社長】正直、日本語もあんまりできないまったく別の国からの方となると、今の段階の当社では少し難しいかもしれません。

【中村】外国人の面接の際、注意していることは何かありますか?

【赤原社長】何よりも人間性を大切にしていますね。ちゃんと目を見て話せるかどうかとか。

【伊藤】清掃業とかでビルとかに派遣で出される外国人とかって、結構日本語が出来なくてトラブルがあるとかの話も聞いていますが。彼らは直接お客様のところに行くわけで。

【赤原社長】うちは工場内という現場での作業なので、時折、見学とか来られますが、その時はちゃんと挨拶できますし、そうしたトラブルはあんまりないですね。

【伊藤】今までお聞きしたことを総合すると、赤原製作所の外国人の社員の方は、皆さん、赤原製作所が大好きで、赤原製作所に誇りをもっている社員さんばかりに思えます。素晴らしいです。この外国人雇用で大成功したのは何故なんですか?やっぱり中小企業家同友会のお陰とか(笑)。

【赤原社長】少なくとも私ではないですね。なんといっても、たまたまタイミングが良くて、日系ブラジル人の方に恵まれたというのが一番大きいのではないでしょうか。

あとはオヤジの人柄があるのではないでしょうか。オヤジ自身が、分け隔てなく扱ってきたし、ちゃんと報酬は出してきたし、リーマンのときは2年で1億円の赤字を出してリストラも余儀なくされましたが、社員の給料に手を付けることなく、我々上層部の給料を減らすことで対処したので、その辺も理解してくれたのかもしれません。

信頼関係がある程度できていたことも見逃せません。

あとハローワークさんにも当社の評判はいいみたいで、自然と良い方を紹介してもらっています。

だから我々がどうこうということはあんまりやっていません。でも現場の方で「これが赤原のやり方だよ」という教育をしてくれているので。

また、分け隔てなく扱っているという点で、居心地がいいのでしょうね。

【伊藤】やっぱりその辺は、赤原社長の人柄とかもあるのでしょうね。

【赤原社長】とにかく彼等がいないと回らないですからね。常に感謝です。特にオヤジ、現会長は社員から尊敬されていますね。

【まとめ】

  • 株式会社赤原製作所、これから大量に増えると予想される外国人労働者の雇用における成功事例の会社だと確信しました。その一番根底には、日本人の社員と外国人の社員の間に差を設けず、いつも分け隔てなく対処してきた赤原イズムがある気がしました。
  • 国籍に関係なく、自分はこの会社に勤めることによって幸せになれるという、そんな勇気と希望を与えてくれている、それが赤原製作所で、働いている外国人社員の方は、本当に良い会社に巡り合えているのだろうなと感じました。
  • そして何よりも、近隣の工場よりも高い給料を払いたいという社長の言葉に、外国人社員を含めた全社員に対する深い愛がある気がしました。

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コメント

  1. 伊藤 秀司 より:

    頭にヘルメットが収まっていない!

    青山プラスチック塗装さんに頼んで、特注のヘルメット、作ってもらわないといけないかもですね。

    それにしても鏡に映っている自分の姿と、写真に写っている自分の姿が違い過ぎます。僕ってこんなにデブってましたっけ?

    今日から減量を始めます。

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